「第1回ヒューマノームゼミ」開催レポート

2019年6月28日(金)、株式会社リバネス 知識創業研究センター・セミナールームにて開催した「第1回ヒューマノームゼミ」は、盛況のうちに終了いたしました。
初回開催にもかかわらず、たくさんの皆様にお越しいただき、誠にありがとうございました。

今回は「無意識の健康を測る」をテーマに、佐藤牧人氏(株式会社ニューロスペース)、山田拓司氏(東京工業大学生命理工学研究院 / 株式会社メタジェン)のお二人にご講演いただきました。いずれの講演も、発表中・発表後ともに和やかかつ活発な議論が行われ、最先端の情報交換を行う濃密な時間となり、また、セミナー終了後の参加者アンケート集計では、多くの方から「満足」の回答をいただきました。

弊社では、お預かりしたご意見を踏まえ、より魅力的なイベントを目指し、2019年8月30日(金)に、「心に迫る機械学習理論」をテーマとした第2回ヒューマノームゼミを開催いたします。
8月23日(金)まで受講予約受付中です。ご興味をお持ちの方は、ぜひご参加ください。

開催レポート

はじめの挨拶 井上 浄(株式会社ヒューマノーム研究所)

株式会社ヒューマノーム研究所の井上より、開催趣旨と講演#1のニューロスペースとの共同研究に関する経緯について説明しました。

講演 #1 『あなたと私の睡眠の違い。非接触睡眠計測で見えてくる新たな世界』 佐藤 牧人氏(株式会社ニューロスペース)


ヒューマノーム研究所との共同研究成果である、複数の簡易睡眠計測デバイスの比較結果が紹介され、デバイスごとに計測結果が大きく異なる事がある様子が示されました。
更に、現在睡眠計測の研究で用いられているポリソムノグラフィー(PSG)との相関が示され、簡易睡眠計測デバイスであってもPSGと相関があるデバイスが存在していることが明らかになりました。
また、簡易睡眠デバイスは、電極を接触させるPSGとは異なり、長期間の観測が容易であることから、人ひとりに関する長期間の観測結果が示され、同一人物でも睡眠時間が徐々に変動し、一定ではない様子が数値をもって計測できることが紹介されました。

講演 #2 『大腸がん進行にともなうヒト腸内環境の変動』 山田 拓司氏(東京工業大学生命理工学研究院 / 株式会社メタジェン)


演者の山田さんが進めている腸内細菌と疾患の関連の研究から、最近Nature Medicine誌などに論文発表した大腸がんの進行にともなう腸内環境の変動事例が示されました。
また、がんの進行に腸内細菌が関連しているかもしれないという現在山田さんの研究グループで考えている仮説が紹介されました。
更に、株式会社メタジェンが世界で初めて開発した、冷凍無しで腸内細菌の観測ができるキットの紹介と共に、そのキットを用いて観測した方々の腸内細菌分布について個々で異なり個性があること、腸内細菌から分かる健康状態との関連性について紹介がありました。

最新の統合解析・AI解析レビュー 瀬々 潤(株式会社ヒューマノーム研究所)


弊社瀬々より、今回の登壇者の話題に関連して、健常人観測の世界的動向の紹介、睡眠・腸内細菌の研究と産業化の動向を紹介いたしました。

「第1回ヒューマノームゼミ」開催概要

◯ 主催
株式会社ヒューマノーム研究所
◯ セミナー名
第1回 ヒューマノームゼミ 〜 無意識の健康を測る
◯ 日程
2019年6月28日(金) 15:00〜17:00
◯ 講師
佐藤 牧人氏(株式会社ニューロスペース 取締役CTO)
山田 拓司氏(東京工業大学生命理工学研究院 准教授 / 株式会社メタジェン 取締役副社長CTO)
◯ 会場
株式会社リバネス 知識創業研究センター セミナールーム
(〒162-0822 東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル4階)