参加者の行動変容を促しプロジェクトの実行と定着を促進する新サービス「RIDEループ」提供開始のお知らせ

株式会社ヒューマノーム研究所(本社:東京都中央区、代表取締役社長:瀬々 潤)は、「RIDEループ for Project」ベータ版の先行提供を開始いたします。本サービスは、プロジェクトの「実行と定着」を阻む見えにくい課題を可視化し、成果につながるプロジェクトづくりを支援するものです。

開発経緯

当社は創業以来、AI開発を通じて多くのプロジェクトに携わっています。その中には成功したプロジェクトもあれば、思うように進まなかったものもありました。

成功例のひとつである「サバ子ちゃんヘルスアップチャレンジ」では、3ヶ月という長期間プロジェクトであるにも関わらず、97%もの参加者が毎日のアンケート回答や計測活動等をやり遂げました。一方で、簡便なAI開発を目指したツール Humanome CatData では、当社が伴走支援を行った期間は導入が進んだものの、その後は利用が途絶えてしまった例もありました。

こうした成功と失敗の両面について、過去のプロジェクトを対象に分析した結果、プロジェクトが成果を出し続けるには「人が動き続けるための仕組み」の構築が不可欠であると考えました。

近年、生成AIが急速に広まっています。しかしながら、マサチューセッツ工科大学(MIT)の最新報告によれば、企業が試験的に導入した生成AIの取り組みのうち、 95%が成果を出せずに終了しているとされています。その多くの失敗は技術的課題ではなく、「現場で活用されず、定着しない」ことに起因しています。目覚ましく進展するAIの導入を阻むのは人間そのものです。我々の行動変容こそが、プロジェクトを高速に推進するために最も重要だと考えました。

その知見をもとに開発したのが、行動変容を構造的に設計・支援する「RIDEループ for Project」です。

「RIDEループ for Project」について

「RIDEループ for Project」は、行動変容を促すための4つのサイクル、Recognition(認知)、Initiation(動機)、Doing(実行)、Evaluation(評価)をベースに、「行動の詰まり」を構造的に可視化し、次の一手を導き出すサービスです。「行動の詰まり」を構造的に可視化することで、プロジェクト責任者は課題の所在を明確に把握することができます。これにより、曖昧なまま議論を繰り返すのではなく、具体的に「どこを直せば前に進むのか」を判断でき、停滞を打破するための一手を素早く講じることができます。

RIDEループの模式図

提供価値

  • 「なぜ動かないのか」がわかる診断レポートを提供
  • 現場で「動き始め」「続ける」ための設計を支援
  •  ベータ版利用により、いち早くプロジェクトの課題解決に着手可能

今後の展開

今後は、本サービスを通じてプロジェクトにおける「詰まり」を可視化し、当社がこれまで培ってきたAI技術やバイタルデータの活用経験を活かした具体的な解決策をご提案してまいります。なお、本サービスに関しては、2025年9月6日(土)開催予定の「超異分野学会 大阪2025」内パネルディスカッションにて、ご紹介いたします。

脚注

※出典:Fortune, MIT report: 95% of generative AI pilots at companies failing (2025年8月18日公開)

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