肺がん患者の胸腔鏡画像から胸膜浸潤を予測するAIの開発と評価に関する発表を行います

2023年6月4〜6日にかけて、イタリア・ Milano Convention Centre にて開催される、31st Meeting of the European Society of Thoracic Surgeons にて、当社代表取締役社長の瀬々 潤、エンジニアのCalvin Daveyが参加した、肺がんの胸腔鏡画像をAI・深層学習で解析するアルゴリズムの開発と、その手法を病理学的な胸膜浸潤の予測に適用し、評価した結果に関するポスター発表が行われます。
本研究は、公益財団法人がん研究会 がん研有明病院・呼吸器センター外科 橋本浩平先生らの研究グループとの共同成果となります。

部分切除は、大きさが2cm以下の非小細胞肺がんに対して実施される外科的治療のひとつです。病変切除に伴って切除される範囲を少なくすることで、肺機能を温存し、体にかかる負担を少なくすることができる術式です。この方法で手術を実施する場合、胸膜にがんが浸潤しているか否かが、局所再発の危険因子となることが知られています。

本研究では、この胸膜への浸潤を術中に予測し、病状に適切な手術方法を選択することで、患者の予後改善につながると考え、術中に撮影した病変部位の胸腔鏡画像を利用し、胸膜浸潤を予測する深層学習アルゴリズムの開発と、その予測結果の評価を行いました。

結果、深層学習モデルは、術者が術中に判断した浸潤評価と同程度の予測可能性を示しました。私達は今後も引き続き、このアルゴリズムの改良を通じて、肺がん手術の予後改善による患者様のQOL改善につながる技術開発に取り組みます。

発表内容詳細

◯ 学会名
31st Meeting of the European Society of Thoracic Surgeons
◯ 開催日時
2023年6月4日〜6月6日(現地時間)
◯ 会場
Milano Convention Centre, Milano, Italy
◯ 発表者
Kohei Hashimoto, Calvin Davey, Kenshiro Omura, Satoru Tamagawa, Takafumi Urabe, Junji Ichinose, Yosuke Matsuura, Masayuki Nakao, Sakae Okumura, Hironori Ninomiya, Jun Sese, Mingyon Mun
◯ 演題名
PREDICTION OF PATHOLOGICAL PLEURAL INVASION OF PERIPHERAL CT1 NON-SMALL LUNG CANCER BY DEEP-LEARNING ANALYSIS OF THORACOSCOPIC IMAGES: A PILOT STUDY

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