「第2回ヒューマノームゼミ 〜心に迫る機械学習理論」開催のお知らせ
株式会社ヒューマノーム研究所は、「人間とは何か」に挑むため、ライフサイエンス分野で新たな価値を創造できるデータ統合技術・AI解析技術を研究・開発しています。
当社では研究活動の一環として新技術を日々調査し、継続的に分析することで「ライフサイエンス×AI分野」の知見を蓄積しております。
成長著しい本分野においては、この精選した情報から見える注目すべき技術・AIのトレンドについて、皆さまと議論し、共有させていただくことが「人間とは何か」に挑む近道だと考え、「ヒューマノームゼミ」を開講いたしました。
第2回ヒューマノームゼミは、「心に迫る機械学習理論」と題し、先日Nature Machine Intelligence 誌にアンケートの自動集計・解析についての論文を発表した川本達郎氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センター・研究員)、統計学を用いて心や行動について科学的に理解する研究を実施し、「統計学のための数学教室」(ダイヤモンド社)の監修などで著名な岡田謙介氏(東京大学大学院教育学研究科教育心理学コース・准教授)のお二人をお招きします。
アンケートは、人々の意見や考えを汲み取るために広く利用されています。このアンケートに関して、人工知能・機械学習・数理統計を用いた解析も広く期待されているところですが、自由記述では表記ゆれ、選択式では個々の基準のずれなど曖昧な部分が多く、必ずしも容易ではありません。
本ゼミでは、近年の機械学習理論の発展と共に解析可能になりつつある、アンケート解析の先端をご紹介します。
本ゼミではあわせまして、株式会社リバネス・サイキテック研究所所長の江川伊織氏より、当社とスタートしました心理学データの統合解析に関する共同研究内容について紹介いたします。
皆様のご参加を、心よりお待ちしております。
対象者
- バイオ系・IT系企業に所属する技術者および研究者
- ライフサイエンス関連の事業展開を行なっている担当者
- ライフサイエンス関連の事業展開を考えている情報系担当者
- 業務展開に際して最先端技術の適用を検討している担当者
など、ライフサイエンス分野における研究開発および関連事業担当者向け
開催概要
主催
株式会社ヒューマノーム研究所
セミナー名
第2回 ヒューマノームゼミ 〜 心に迫る機械学習理論
日程
2019年8月30日(金) 16:00〜18:00 (15:30開場)
講師
- 川本 達郎氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センター 研究員)
- 岡田 謙介氏(東京大学大学院教育学研究科教育心理学コース 准教授)
会場
株式会社リバネス 知識創業研究センター セミナールーム (〒162-0822 東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル4階)
定員
30名
参加料
49,800円(税込)
ヒューマノームレポート購読企業向け無料参加枠あり
学生・ポスドクの方向け無料参加枠あり
お申込み
8月23日(金)までの事前申込みが必要となります。
下記の申込フォーム、またはこちらの専用サイトよりお申し込みください。
演題・講師紹介
講演 #1:「グラフベースフレームワークを用いた大規模自由記述アンケートの自動集計」(川本 達郎氏)
意思決定において「人々の意見や考えを聞きたい」という社会ニーズがある。しかし従来のアンケート分析では、自由記述回答の分類を分析者が人手で処理する必要があり、ボトルネックとなっていた。我々の開発した、グラフ分割アルゴリズムを用いたアンケートの統計的分類手法 (投票クラスタリング)は、大規模自由記述式アンケートから意見グループを自動抽出し、統計分析することを可能にする。
講演 #2:「コンピュータ上での測定のための心理モデリング」(岡田 謙介氏)
コンピュータ上で行う心理特性の測定では、 (1)回答に要した時間も収集できる (2)項目を適応的に提示できる (3)回答バイアスの影響を受けにくい比較判断型項目を自然に実装ができる といった利点がある。従来の紙の調査表をそのままコンピュータに載せるのではなく、こうした特徴を活用して妥当性の高い測定を行えると望ましい。こうした考えのもと、本発表では数理心理学的知見に基づいて我々が提案する項目反応モデルの拡張を紹介する。
(大学院生の分寺杏介氏、藤田和也氏との共同研究である)