ホメオログを識別したトランスクリプトーム解析を低コストで実現する手法に関する共著論文を発表しました

当社代表取締役社長の瀬々 潤の共著論文「A low-coverage 3′ RNA-seq to detect homeolog expression in polyploid wheat」が、2023年7月12日公開の国際学術雑誌「NAR Genomics and Bioinformatics」に掲載されました。本研究は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 孫 建強研究員、横浜市立大学 清水 健太郎客員教授らの研究グループとの共同成果となります。

農作物には小麦やじゃがいもなど複数の親種に由来するゲノムを持つ異質倍数体種が数多く存在します。異質倍数体種の遺伝子解析においては、異なる親に由来する重複した遺伝子(ホメオログ)の識別は容易ではなく、トランスクリプトーム解析の障害となっていました。この論文では、この問題を解決する一手となる、ホメオログを識別したトランスクリプトーム解析を低コストかつ短時間で実施するための手法を開発し、検証しました。

本研究結果の応用により、これまで高コストのために限られた研究機関でしか実施できていなかった農作物の大規模トランスクリプトーム解析研究が進み、さらなる品種改良の効率化が期待されます。

発表論文

Jianqiang Sun, Moeko Okada, Toshiaki Tameshige, Rie Shimizu-Inatsugi, Reiko Akiyama, Atsushi J Nagano, Jun Sese, Kentaro K Shimizu; A low-coverage 3′ RNA-seq to detect homeolog expression in polyploid wheat, NAR Genomics and Bioinformatics, Volume 5, Issue 3, September 2023, lqad067; https://doi.org/10.1093/nargab/lqad067

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