日本人の関節リウマチに関わる新規変異解析の共著論文を発表しました
当社代表取締役社長の瀬々 潤の共著論文「Identification of epistatic SNP combinations in rheumatoid arthritis using LAMPLINK and Japanese cohorts」が、2024年7月16日公開の国際学術雑誌「Journal of Human Genetics」に掲載されました。本研究は、京都大学医学研究科 川口修治准教授らの研究グループとの共同成果となります。
本研究は、関節リウマチの遺伝的要因を探るため、日本人集団の遺伝子データに関する解析を実施したものです。これまでも関節リウマチの遺伝的要因は研究されてきましたが、多くの研究は全ての変異を独立しているものとして影響を調査したものでした。本論文では、単一の変異だけでなく、複数変異の相乗効果を検出できるLAMP法を活用し、日本人集団の遺伝子データであるバイオバンクジャパンで収集された情報を解析することで、リウマチ患者に高い確率で見られる変異の組み合わせを探索しました。
このように特定の組み合わせで効果のある変異を大規模に検出する解析は、世界で初めての取り組みでした。解析結果の正しさを確認するため、京都大学および長浜コホートで調査されたゲノム情報に対して同様の解析を行った結果、本研究で発見された組み合わせを有している方は、関節リウマチを発症しがちであることを確認できました。
この研究結果は、関節リウマチの原因となる遺伝子の組み合わせをより正確に理解するための一助となり、将来的には関節リウマチ治療やその予防方法の高度化への活用などが期待されます。
LAMP法は、遺伝子に限らず全てのデータに応用可能です。
当社はLAMP法による解析支援をしております。相乗的な効果の解析に関するご要望・ご質問については、下記の専用フォームよりお問い合わせください。
発表論文
Mio Shibata, Aika Terada, Takahisa Kawaguchi, Yoichiro Kamatani, Daigo Okada, Kazuhisa Nagashima, Koichiro Ohmura, Fumihiko Matsuda, Shuji Kawaguchi, Jun Sese & Ryo Yamada ; Identification of epistatic SNP combinations in rheumatoid arthritis using LAMPLINK and Japanese cohorts, Journal of Human Genetics, 16 July 2024 :https://doi.org/10.1038/s10038-024-01269-y
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