一次医療を担うクリニックから他の医療機関へ紹介される症例を解析した共著論文を発表しました
当社代表取締役社長の瀬々およびシニアエンジニアの落合による共著論文「Analysing referral patterns from a primary dermatological clinic to other medical institutions for further care: A survey on patients with certain skin diseases in Japan」が、2024年8月13日公開の国際学術雑誌「JEADV Clinical Practice」に掲載されました。本研究は、医療法人上尾皮膚科 上尾 大輔院長、大分大学医学部 酒井 貴史講師、波多野 豊教授らの研究グループとの共同成果となります。
皮膚疾患の種類は多岐にわたり、治療が難しいケースでは専門的な治療や手術、場合によっては入院が必要になる場合があります。しかしながら、現時点では、どの皮膚疾患が高次医療機関への紹介を要するかについては、これまで十分に評価されていません。そこで、今回の研究では、大分県佐伯市で一次医療を担う上尾皮膚科の診療記録(約1.4万人分)を解析し、より高頻度で他の医療機関へ紹介されている皮膚疾患を探索しました。
その結果、クリニックから高次医療機関への紹介対象となる皮膚疾患には以下のものが多く見られました。
- 緊急紹介の多い疾患:帯状疱疹などのウイルス感染・薬剤性皮膚反応・蜂窩織炎などの細菌感染
- 一般紹介の多い疾患:悪性皮膚腫瘍・メラノーマ・良性皮膚腫瘍
この研究結果は、どの皮膚疾患が早期にクリニックから他の医療機関への紹介を要する可能性が高いのか?について、迅速に判断するサポートに利用できます。将来的には、一次医療機関と専門医療機関とのシームレスな連携が推進することで、より良い医療提供の一助となることが期待されます。
発表論文
Daisuke Ueo, Takashi Sakai, Erika Ochiai, Jun Sese, Yutaka Hatano ; Analysing referral patterns from a primary dermatological clinic to other medical institutions for further care: A survey on patients with certain skin diseases in Japan, JEADV Clinical Practice., 13 August 2024:https://doi.org/10.1002/jvc2.517
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