「第1回 ヒューマノームゼミ 〜無意識の健康を測る」開催のお知らせ

株式会社ヒューマノーム研究所は、「人間とは何か」に挑むため、ライフサイエンス分野で新たな価値を創造できるデータ統合技術・AI解析技術を研究・開発しています。

当社では研究活動の一環として新技術を日々調査し、継続的に分析することで「ライフサイエンス×AI分野」の知見を蓄積しておりますが、成長著しい本分野においては、この精選した情報から見える注目すべき技術・AIのトレンドについて、皆さまと議論し、共有させていただくことが「人間とは何か」に挑む近道だと考え、この度「ヒューマノームゼミ」を開催する運びとなりました。

初回となる今回は、「無意識の健康を測る」と題し、航空会社ANAと「時差ボケ」の共同研究を行うなど、睡眠の最先端を研究する佐藤牧人氏(株式会社ニューロスペース 取締役CTO)、腸内細菌とがんの関連を調べ、先日Nature Medicineに論文を発表した山田拓司氏(東京工業大学生命理工学研究院 准教授 / 株式会社メタジェン 取締役副社長CTO)のお二人をお招きし、最新の研究内容についてお話を伺います。

頑張っても眠れない日があったり、予想外に胃もたれしたりするなど、睡眠も腸内細菌も、直接的な制御は難しいですが、人生の1/3は布団の上で過ごし、人間は食べ物でできている。これらを計測し、データを集め、解析できれば、健康経営にも資する、新たな健康バロメーターが作れるはず。本セミナーにご参加いただくことで、今の健康診断からだけでは見えない、未来の健康観測の一端をご覧いただけることと思います。

あわせまして、当社研究員より「ライフサイエンスxAI」に関する2018年後半から2019年度前半の動向と今後の予測、ならびに、この期間に発表された特筆すべき技術や研究についてご紹介させて頂きます。

興味をお持ちの方は、ご参加いただきますようお願いいたします。

対象者

  • バイオ系・IT系企業に所属する技術者および研究者
  • ライフサイエンス関連の事業展開を行なっている担当者
  • ライフサイエンス関連の事業展開を考えている情報系担当者
  • 業務展開に際して最先端技術の適用を検討している担当者

など、ライフサイエンス分野における研究開発および関連事業担当者向け

開催概要

主催

株式会社ヒューマノーム研究所

セミナー名

第1回 ヒューマノームゼミ 〜 無意識の健康を測る

日程

2019年6月28日(金) 15:00〜17:00 (14:30開場)

講師

  • 佐藤 牧人氏(株式会社ニューロスペース 取締役CTO)
  • 山田 拓司氏(東京工業大学生命理工学研究院 准教授 / 株式会社メタジェン 取締役副社長CTO)

会場

株式会社リバネス 知識創業研究センター セミナールーム (〒162-0822 東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル4階)

定員

30名

参加料

49,800円(税込)
ヒューマノームレポート購読企業向け無料参加枠あり
学生の方(修士・博士課程の方を含む)・ポスドク向け無料参加枠あり

演題・講師紹介

講演 #1:「あなたと私の睡眠の違い。非接触睡眠計測で見えてくる新たな世界」(佐藤 牧人氏)

睡眠におけるR&D領域では、ポリソムノグラフィー(PSG)と呼ばれる、多チャンネル電極を体に貼り付け生体信号を記録・解析を行う手法が、デファクトスタンダードとなっている。しかし、その人的及び金銭的コスト故に、新規で睡眠実験を行いたい研究者や企業などは容易に参入出来ない状況である。よって、(株)ヒューマノーム研究所と弊社の共同研究の第一弾として、簡易に睡眠を非接触で計測出来るデバイスの精度を比較検討した。また同時に、長期で計測できるというPSGには無いメリットがあることから、同一被験者内の内的変化を捉えることも試みた。

講演 #2:「大腸がん進行にともなうヒト腸内環境の変動」(山田 拓司氏)

散発性大腸がん(CRC)の多くはポリープ状腺腫の形成によって発症し、悪性型に進行する。このプロセスはadenoma-carcinoma sequenceとして知られており、多くの研究がなされている。早期段階における癌の検出およびそれらの内視鏡による切除はがん治療における優先事項となっている。これまでの多くの研究報告により、ヒト腸内細菌がCRC発生と関連していることが示唆されており、腸内細菌叢の包括的な特徴付けは、CRCの初期段階における診断マーカーとして期待されている。我々の研究グループは大腸内視鏡検査を受けている616人の被験者から収集された糞便サンプルについて、ショットガンメタゲノミクスシークエンシングおよびキャピラリー電気泳動飛行時間型質量分析(CE-TOFMS)によるのメタボローム研究を行った。本講演ではadenoma-carcinoma sequenceと共にシフトしている腸内微生物叢の分類学的および機能的側面について紹介する。

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