特集「湯野浜ヒューマノームラボ」

『湯野浜ヒューマノームラボ』とは?
ABOUT “YUNOHAMA HUMANOME LAB”

「ヒューマノームラボ」は数種類の最新デジタルデバイスを用いて「日常生活」を計測し、ここから得られたデータの統合解析を行い、被験者様にレポートをお渡しする、当社研究開発活動のひとつで、「自分」そのものを映したデータを手にする未来に向けた世界初の試みです。ヒューマノーム研究所と、多様な専門分野にわたるヘルスケアデータの研究を進めるベンチャー企業との共同研究プロジェクトとして立ち上げられました。

「湯野浜ヒューマノームラボ」は、この「ヒューマノームラボ」活動の第一弾として、山形県鶴岡市にある温泉街・湯野浜で働く方々にご協力いただき、2018年の年末から2019年のお正月にかけての日常生活について計測を行いました。

私達が未来に思い描く「健康が保証された世界」のかたちを、本プロジェクトのご紹介を通して、皆様と共有できれば幸いです。

プロジェクト開始

01

2018年〜

『湯野浜ヒューマノームラボ』プロジェクト立ち上げ

第1回第10回日経DIGITALISTインタビュー【前編】日経DIGITALISTインタビュー【後編】

02

2018年11月

本プロジェクトが経済産業省「平成30年度健康寿命延伸産業創出推進事業(産学連携・データ駆動型のイノベーション創出基盤構築事業)」に採択(〜2019年3月)

本事業採択時リリース記事

2018

03

2018年12月上旬

被験者説明会実施


第2回第3回

04

2018年12月中旬

のべ1ヶ月間に渡って、腸内環境情報、睡眠関連情報、血液検査、血圧測定、勤務時間、日中の活動内容、食事内容、過去の健康診断結果などの情報を同一個人から同時期に取得する計測を開始(〜2019年1月下旬)






05

2019年1〜2月

各ベンチャー企業による取得データの集計・解析作業実施

第4回第5回第6回第7回第8回各社との共同研究発表リリース記事

06

2019年3月〜

関係各社から返却されたデータの統合解析開始

2019

07

2019年3月上旬

被験者への報告会


第9回

現在解析継続中

現地の様子
PHOTO GALLERY

今回使用した計測ツール
DIGITAL DEVICE LIST

本プロジェクトでは様々なデバイスを用いて、個人の日常生活と紐付くデータの計測を行いました。
実際に使用した計測ツールの一部をご紹介いたします。


スマートフォン

食事記録の撮影や各種計測データの取りまとめに使用しました。今回、デジタルデバイスを用いて計測したデータは、全てスマートフォンを通じて取り込んでいます。


活動量計

日々の活動量測定に利用しました。歩数・心拍数・消費カロリーなどがリアルタイムに計測可能です。


睡眠計測計

睡眠状況の観測に利用しました。マットレスの下にセンサーを置くタイプの計測器で、体に触れることなくデータを取得できます。


手首式血圧計

血圧測定に利用しました。従来よりも測定器が小型なので取り扱いやすく、専用アプリ上で測定値の変化をまとめて確認することも可能です。


カロリー計算アプリ

日々の食事から摂取される栄養分やカロリーの算出に使用しました。スマートフォンにインストールされたアプリに、毎日の食事写真を取り込むことにより、画像を自動解析し、摂取カロリー等を簡単に算出することが可能です。


採便キット

便中の細菌叢遺伝子や代謝物質の測定に使用しました。潜血の有無を調べるために行う一般的な「便検査」とは異なり、腸内細菌叢の組成にかかわる各種データを取得するための検査となります。

被験者の感想
REAL OPINION

毎朝血圧などをチェックすることにより健康を意識するようになり、アルコールの量が少なくなりました。
(60代・男性)

思った以上に血圧が高くなっていてびっくりしています。
(60代・女性)

体の中でどんなことが起こっているか知りたくなりました。
(60代・女性)

食事のカロリーやバランスを意識するようになりました。
(50代・男性)

毎日の食事でどのくらいカロリーをとっているのか、また1日どのくらい歩いていたのかを知ることができて大変良かったです。
(60代・男性)

睡眠時間を確保しようと思いました。
(50代・女性)





連載企画『湯野浜ヒューマノームラボ』
REPORT OF “YUNOHAMA HUMANOME LAB”

『湯野浜ヒューマノームラボ』に関わってくださった研究者や企業、計測にご参加いただいた湯野浜に暮らす人々の、このプロジェクトに対する思いや参加した感想、それぞれの立場から見据える展望など、たくさんの生の声を集めたレポートを2019年3月から6月にかけて掲載しました。

  • 01

    第1回:健康が保証された世界、その向こう側を見たい

    「人生100年」と聞いた時、あなたは何を思うだろうか。どんな未来を思い描いたとしても、「ならば健康でありたい」と願うのではないだろうか。では、その健康が保証されたとしたら?100年という時間を、あなたはどう生きるだろうか。

  • 02

    第2回:100年続くヴィンテージ・ソサエティをめざして【前編】

    第2回、そして続く第3回では、実際にどのような計測を行ったのか、そして参加者が何を思い、考えたのか。プロジェクトの具体的な取り組みをまじえながら、舞台となった湯野浜へとフォーカスする。

  • 03

    第3回:100年続くヴィンテージ・ソサエティをめざして【後編】

    いよいよ始動したデータ計測は、参加者にとってどのようなものだったのだろうか。前回に引き続き、プロジェクトの舞台・湯野浜の人たちへのインタビューをまじえながら、ヒューマノーム研究のめざす先を展望する。

  • 04

    第4回:眠らないキリンと睡眠不足の私たち ー スリープテックで見えてくる人間のかたち

    今回から5回にわたって、プロジェクトの旗振り役としてベンチャー集結を呼びかけたヒューマノーム研究所の井上浄を聞き手に、スペシャリストたちの見つめる世界を共有しながら、ヒューマノーム研究によって拓かれるその先の可能性について探っていく。初回は、睡眠データの計測と解析を担当した株式会社ニューロスペースの取締役CTO・佐藤牧人さんに同社が展開するスリープテック事業や、未だ多くの謎に包まれている「睡眠」について話を聞いた。

  • 05

    第5回:健康になりたい、でも面倒くさい ー テクノロジーで食をマネジメントする未来

    今回は、食事と血圧の記録・解析を担当した株式会社ウェルナス代表取締役の小山正浩さんに、同社の食品機能を活用したヘルスケア事業をはじめ、食事というインプットが人間の健康のさまざまな側面にどのような影響を与えているのかについて、話を聞いた。

  • 06

    第6回:聴診器に羽が生えたなら ー 技術革新で人とつながり、心に触れる

    技術革新は、AIによる画像診断やIoTデバイスによる健康管理、オンライン診療など、医療現場にも大きな変化をもたらしている。今回は、聴診や血液検査など特定健診に関わるデータを担当したAMI株式会社の代表取締役を務める小川晋平さんに話を聞いた。

  • 07

    第7回:細胞をパカっと開けて見えるもの ー 変化するエピゲノムから人の健康を探る

    私たちがふだん見たり感じたりすることのできない細胞。その細胞の中で起こっていることを読み解くとはどういうことなのか。株式会社Rhelixa代表取締役の仲木竜さんに話を聞いた。

  • 08

    第8回:お腹の中の「彼ら」だけが知っていること ー 私たちと共に生きる腸内細菌

    お腹の中にいる微生物が、いったい人間とどのように相互作用しているのか。腸内細菌叢の遺伝子と代謝物質を統合解析し、個々人の腸内環境タイプに合わせた層別化医療・ヘルスケア「腸内デザイン」の社会実装を目指す株式会社メタジェン代表取締役社長CEOの福田真嗣さんに、話を聞いた。

  • 09

    第9回:流れていく日常の中に「自分」を見つける ー 統合解析でつくる自分自身のストーリー

    私たちの体に起こっていることが、さまざまな側面からつぶさに明らかにされそれらが相互作用するネットワークが構築されていく。しかし、点と点はいったいどのように結ばれ、編み上げられていくのだろうか。ここまで旗振り役となってプロジェクトを牽引してきた井上と、統合解析を担うヒューマノーム研究所の代表取締役社長・瀬々潤が、ヒューマノーム研究の現在地を確かめ、その先の未来を展望する。

  • 10

    最終回:私たちが未来に手渡せるもの ー 健康が保証された世界の向こう側には…

    人間とは何かーこの問いに挑むヒューマノーム研究が、どのように人や社会とつながり、どんな未来を拓こうとしているのか。前回に引き続き、ヒューマノーム研究所の瀬々潤と井上浄が、それぞれの抱く思いとともに、「これから」を見据える。

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